実家を民泊にできる？

宮城県で民泊事業を行うには

基本的に、毎年から翌年4月1日正午までの1年間において、「宿泊料を払った人」の宿泊日数が年間180日を超過しない範囲であれば、民泊としての営業が可能です。ただし、設備や居住に関して、細かいルールが定められているので確認しましょう。

民泊にできる住宅とは

まずは、設備要件について。民泊事業を営む建物内に、台所・浴室・便所・洗面設備の4つが設けられている事が必須条件です。必ずしも1棟の建物内に設置されている必要はなく、一体的に使用する権限があり、尚且設備が使用可能の状態であれば、別々の建物に設けられていても許可されます（ただし、届け出に記載されていない建物は除く）。

次に居住要件ですが、以下の条件に該当している必要があります。

• 現時点において、特定の人間によって生活を営む本拠として継続使用されている家屋
• 分譲（売却）・賃貸の形態で「居住用住宅」として入居者を募集している家屋
• 随時の所有者や賃借人・転借人の居住として提供され、尚且一回以上の使用経歴がある家屋

ただし、居住としての使用履歴が一切ない民泊専用の新築投資用マンションや、短期的な生活利用がされている家屋などに関しては、以上の条件に該当しません。

仙台市外の届け出のある施設

宮城県内での民泊は、県内の観光スポットが集中している大崎市・石巻市を中心に点在しています。特に大崎市は、新幹線や高速道路といった交通機関が続く「交通の要所」として有名です。どちらも来訪する観光客が多く民泊の需要が高い傾向にあり、その他だと上記2市周辺の市町村や、宮城県の北口となる最北端の栗原市にも幾つか存在します。

申請方法

住宅宿泊事業を始める前に、まずは届け出を提出して申請する必要があります。開業の申請は「民泊制度運営システム」を利用して、WEB申請を行うことが出来ます。

ただし、届け出を出す建物は「消防法令」に適合している安全住宅である事が条件で、申請時には「消防法令適合通知書」を提出する必要があります。通知書は管轄の消防署に相談をすることで取得できるので、事前に用意しましょう。

空き家・実家を民泊にする際の注意点

家を民泊として再利用する場合、まずは近隣住民の生活に対する配慮を優先しましょう。届け出を提出する前に、まずは住民からの同意を得ることが望ましいです。

営業に関しても周囲の迷惑にならないように配慮し、騒音やごみ処理の対処、火災リスクへの対策は勿論のこと、周辺住民からの苦情対応も怠らないで下さい。宮城県の公式HPでも、近隣住民に対する配慮に関して注意喚起が記載されているので、必ず確認しましょう。

運営者にも「経営スキル」が求められる

民泊事業は不動産業であると同時に、「接客業・サービス業」でもあります。当然ですが、営業者となる方には接客スキルだけでなく、会計・事務などの経営知識も求められます、開業準備も大事ですが、自営業を営む上で必要最低限のスキルは身に付けておきましょう。必要に応じて、会計士や税理士などのサポートを利用するとベストです。